吹抜に頼らず開放的な空間をつくるには?
北陸地方では、吹抜空間を望む人は少ないです。
その理由は、冬期間の「寒さ」です。
暖かい空気は上に上昇し、寒い空気は下に下降します。人のいない天井付近が暖かくなり、床上の人がいる場所が寒くなるわけです。人のいる場所に寒い風が吹いているようになり、実際の温度以上に体感的に寒く感じます。
では、吹抜を設けないで、どのように開放感のある空間を実現すれば良いか。
「中山の家:つどう×つながる家」では、開放感を実現するため、家のカタチに左図のようなシンプルな形態操作を行い、空間に変化を持たせました。
空間をずらすことにより、斜めに空間がつながって視線の距離が長くなったり、見えづらい場所がでてきたり、と空間に変化が生まれます。また、二階の一部を下げ、スキップフロアにすることにより、天井の高さにメリハリを出て、そのギャップ効果により広がりが出てきます。
平面的な間取りのつながりとスキップフロアによる上下につながりにより、開放感を感じられるようになっています。
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