新潟県の加藤淳一級建築士事務所

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  • コラム08:価値の再発見 ~リノベーションのすすめ~

記事掲載 2017/05/29
 

価値の再発見 ~リノベーションのすすめ~

 
リノベーションで意識していることは、その建物の価値を再発見し、活かすことです。
その建物の価値とは、職人の技術であったり、家族の思い出だったり、さまざまです。
 
例として、1年ほど前に竣工した天野の家をご紹介します。

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解体前のビフォーの写真です。昔ながらの和室二間を居間とキッチンにリノベーションしました。
 

 
写真: 星野裕也 
 

本来、廃棄するはずの減築部分の小屋梁を、居間の補強材として再利用しました。
 

 
今まで、家族の命を守ってきて、人目に触れなかった構造材を、生活の中心に持ち込みました。
この一本の構造材により、空間に力強さが生まれました。
 
今では、オーナーがこの空間に愛着をもって、始めての来客にも自慢するほどに。
 
 
次に、田上の家です。
使われていなかった子ども部屋二部屋をつなげて、子世帯用のLDKにリノベーションした事例です。
 

 

リノベーション前のビフォーの写真です。
子ども部屋二部屋のごく普通のなんの変哲もない空間です。
 
この地域は積雪も多いためか、柱は太く、小屋組みなどもしっかりとした材料が使われていました。
そんな材料を隠してしまうのはもったいない。
 
そこで天井の一部を高くして、今まで隠れていた小屋梁を表しました。
 

 
 
天井の高さにメリハリを出し、空間の広がり感を演出しています。
 
 
当時の職人が、もしまだ生きていて、私たちの仕事を見てガッカリするようなものにしたくない、彼らに対して胸を張って誇れるようなリノベーションにするにはどうしたら良いか?
と自問自答しながら、それぞれのリノベーション工事に真剣に取り組んでいます。
上記の問いに対する答えはきっと無限にあり、どれが最適な解か、探り出すことが重要です。
案をいくつも考え、進んだり、また戻ったり、時には取捨選択しながら根気よく地道な作業を行います。
 
 
オーナーがより快適に暮らせるように、建物の耐震性や断熱性を向上させるのは、当然のこと。
オーナーの思い出や、建築当時に関係した人々の思いや努力に対して素直に向き合い、より良い空間になるような提案を心掛けています。